ジャズ・ギタリスト、佐津間純の12年ぶりとなるリーダー作「TREASURES」が本日リリースとなりました。
佐津間純は1982年鎌倉市生まれ。私がソニーミュージック時代に手掛けた、小沼ようすけのデビュー2001年の時は未だ19歳の学生。小沼ようすけのデビューの話題を友人と話していたという世代です。洗足学園〜バークリー音楽院と音楽を学び、小沼ようすけと同じギブソン・ジャズ・ギター・コンテストに出場し見事入賞。その後も着実にキャリアを重ねてきました。
2013年夏、T5Jazz Recordsの企画アルバム「T5Jazz Records: Jazzy Christmas/Peaceful」に菅野浩の勧めで参加。そこで私は初めて彼に出会いました。ちょうど30歳だったかと思います。憧れの存在でもあった小沼ようすけともスタジオで初対面、佐津間純にとっては、とても素敵な体験となったそうです。その後も、2015年には菅野浩のアルバム「LANDMARK BLUE」にサイドマンとして参加、更にそれらの作品で一緒になった高田みち子とも定期的にライヴで活動するようになり、コロナ禍の2020年には高田みち子「Live from Yokohama」にも参加。T5Jazz Recordsにおけるプレゼンスを徐々にアップしてきました。
先日、ゲスト出演したInterFMのロバート・ハリスさんの番組「大人のラジオ・アレクサンドリア」でも話したのですが、私・清水には独立してレーベルを立ち上げる時に一つの目標がありました。それはBLUE NOTEのようなレーベルにすること。BLUE NOTEのようなサウンドにしたいという意味ではなく、BLUE NOTEってある作品でサイドマンだった人が、ある作品ではリーダーになっていたり、作品をDIGして(掘って)いくと様々なアーティストが絡み合って作品群が出来上がっている。そんな深みのあるレーベルにしたいと考えていました。
佐津間純は、そんな私の一つの目標を具現化してくれたアーティストなのです。派手さはないかもしれませんが、ハンク・モブレーのような、燻銀のような活躍を見せるアーティストの一人かもしれません。この時代にあって、この「TREASURES」のサウンドはまるで1950〜60年代のバップ・サウンドそのもの。カバー曲だけでなく、オリジナル曲からしてその時代を彷彿とさせる楽曲だから驚きます。ただし佐津間純は80年代生まれのギタリストです、生み出す音は2025年という今を体現する新しいサウンド、決して古い音ではありません。ぜひご自身の耳で聴いて体感していただければと思います。
T5Jazz Records, プロデューサー 清水




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