アナログ・レコードの洗浄方法

ある日、昔中古で買った古いアナログ盤を引っ張り出して聴こうと針を落としたらノイズが酷い!これは⁉️と言うことで、アナログ盤のクリーニングをしました。アナログ盤は水洗いが一番なんです。その方法をTwitterに掲載した所、意外に好評だったので、少し補足も交えながらこちらのページにまとめました。ちょっと手間はかかりますが、T5Jazz流のアナログ盤洗浄手順をご案内したいと思います!


準備するもの


1) アナログ盤の下に敷くターンテーブルのゴム
アナログ盤を洗浄する時に下に敷きます、他に適当なものがあれば何でも良い。こんな感じのターンテーブルシートとか良さそうです。

2) マイクロファイバークロス
毛足の細くて長いタイプのもの。よくインターネット上にアナログ盤を洗浄する方法が掲載されていたりしますが、スポンジなどではダメです。柔らかくてレコード盤の溝に入り込んでくれるようなものが良いです。

3) 強アルカリ電解水
色々な商品が出ていますが、私はコスパの良い【水の激落ちくん】を使っています。

4) ドライヤー
普通のヘアドライヤーで大丈夫です。

5) 水道水と流し台
水がシャワー状で出るとよいです。流し台は予めキレイにしておきます。

6) レコードクリーナー
最後にレコード盤を軽く拭き上げるのにあると良い、無くても可。私は昔からお馴染みのナガオカCL-118を使用しています。

7) カメラ用のブロアー
最後にホコリを飛ばすのにあると良い、無くても可。私はAmazonでベストセラーだったこれを使っています。

8) スタイラス・クリーナー
レコード針のクリーナー、無くても可。ナガオカからはレコード盤クリーナーとのセット商品CL120 AM8012というセット商品も出ているようです。


アナログ盤の洗浄手順


1) アナログ盤をターンテーブルのゴムの上に設置します。

2) 水の激落ちくんをアナログ盤全体に吹きかけます。紙のレーベル面部分には極力吹きかけないようにします。

3) 汚れが浮き出るまで少し時間をおきます。数分で大丈夫です。

4) マイクロファイバークロスでアナログ盤の溝の目に沿ってアナログ盤をなぞります。イメージとしては自分の手が車のワイパーになった気分で。汚れにも寄りますが、アナログ盤1/4程度の部分をキュキュっと、それを4回に分けて全体をキレイにします。この時、決して力に任せて強く擦ってはいけません。指や爪で盤面にキズをつけたりしないよう気をつけて。

5) A面B面の両サイド作業します。

6) アナログ盤をシートごと流し台に設置し、水道水をシャワー状でアナログ盤に当てて流しながら、再度マイクロファイバークロスで4)と同じ要領で全体を洗い流します。

7) 洗い流したあとはマイクロファイバークロス、或いはティッシュペーパーで軽く表面の水気を吸い取ります。

8) ドライヤーで表面上わからないくらいになるまで水気を飛ばします。数分で水気が飛ぶと思われますが、勢い良く風を当てたい所ですが、余り熱い空気を一箇所に当てすぎないように。アナログ盤はビニール素材なので、変形の危険もあります。温風と冷風が交互に自動で切り替わるタイプだと良いかも。片手でレコード、片手でドライヤーと言う状態だと不安定で大事なレコード盤を落としそうになるので気を付けて作業します。

9) レコードプレイヤーでレコードを再生します。時間を節約したければ45回転でも良い。目的はドライヤーでも飛ばなかった水気を取ることと、溝に浮いている汚れを針で掻き出すこと。出来れば両面それぞれ2回くらい再生すると良いです。この時、針圧は気持ち高めに設定しても良いかもしれません。出来れば片面再生毎に、スタイラス・クリーナーで針の清掃も行います。未だ気になるパチっという音があった場合、アナログ盤を手で逆回転させるという荒治療もあるようですが、自己責任の範囲でお試しください。

10) 最後に再生後浮いたホコリ等の汚れをレコードクリーナーで軽く拭き取ります。クリーナーの回転を止めた場所にホコリが溜まると思いますので、それをブロアーで吹き飛ばして完了です。


まとめ


上記手順で、パチパチ音をかなりの精度で取る事ができます(勿論、全て取れるわけではありません)。これまで、【ハイレゾの再生方法】、そして【アナログ盤のハイレゾ・データ化】などについて触れてきましたが、今回のアナログ盤洗浄を先にやることで、ノイズの少ないよりクオリティの高いハイレゾ・データが自分で作れるのではないかと思います(実際、私が実践している方法です)。ちなみに、昔は高価でなかなか手を出せなかった超音波洗浄機、最近はかなり安価なものも出ているようです。わたしもちょっと試してみたい (^^;


アナログ・レコードは丁寧に管理し、扱えば100年でも聴くことが出来るメディアです。皆さんも是非、大事に聴いてくださいね!

以下、T5Jazz Recordsからリリースしているアナログ盤をご紹介しておきます。よかったら聴いてみてくださいね。