T5Jazz Records: Music Unlimited/ベストヒッツJAZZ 第20回はビル・エヴァンス特集!

2014年4月9日水曜日

Music Unlimited/ベストヒッツJAZZ 第20回はビル・エヴァンス特集!

今回のMusic Unlimited/ベストヒッツJAZZは前回に引き続きアーティスト特集、マイルス・デイビスに続くアーティスト特集と言えばやはり日本では絶大な人気を誇るピアニストのビル・エヴァンスしかないでしょう。

ジャズの最高傑作アルバム『Kind Of Blue』。このアルバムのジャケット裏面にはビル・エヴァンスによる【Improvisation In Jazz】と言うタイトルの付けられたライナーノーツが掲載されています。しかも日本の水墨画にジャズを例えた、即興演奏に関する考察である。実に深く素晴らしい内容のライナーノーツなので、ジャズ・ファンなら是非一読いただきたい(日本盤なら対訳が掲載されています)。何故これを引き合いに出したか、ビル・エヴァンスがジャズに与えた影響は、単にピアニストとしてのプレイに留まらず、即興演奏という芸術の在り方を通して、その後の全てのジャズ・ミュージシャンに影響を与えたと言っても過言ではないからです。

1929年8月16日、ニュージャージー州生まれ。幼い頃からクラシック音楽を学び、サウスイースタン・ルイジアナ大学にて学びます。1955年、26歳でニューヨークに移り、ジョージ・ラッセルの下で働き始めます。1958年にはマイルス・デイビスのバンドに加入。翌年1959年3月には世紀の名盤『Kind Of Blue』のレコーディングに参加するのです。

1959年後半にはマイルスのバンドを離れ、ベーシストのスコット・ラファロ、ドラマーのポール・モチアンと共に、これまたジャズの歴史的に非常に重要な足跡を残すピアノ・トリオを結成。ライヴ盤を含む4枚の傑作アルバムを作ります。1961年7月、不幸にも交通事故により弱冠25歳にてスコット・ラファロが他界、暫く音楽活動から遠ざかるものの、その後はチャック・イスラエル、そしてエディ・ゴメスらと素晴らしい作品を作り続けます。

ビル・エヴァンスと言うとピアノ・トリオのイメージですが、ソロ、デュオ、クインテット、そしてオーケストラとの作品、様々なスタイルでその才能をいかんなく発揮しています。Music Unlimitedは聴き放題!是非、その素晴らしい音楽を聴きまくってください。

新しい音楽との出会いを!



1. My Foolish Heart
「Waltz For Debby」より。ビル・エヴァンスの中で1〜2を争う人気作品ではないでしょうか。お客さんの拍手、食器の重なる音、レジの音などリラックスした中にも緊張感溢れるプレイがたまりません。ジャズを聴きたいという人には真っ先にオススメの一枚。1961年6月25日ニューヨーク「ヴィレッジ・ヴァンガード」におけるライヴ録音。

2. Autumn Leaves
スコット・ラファロ、ポール・モチアンと残した2枚のスタジオ録音アルバムのうちの1枚「Portrait In Jazz」より。この作品をピル・エヴァンスの最高傑作とあげる人も多いと思います。上記「Waltz For Debby」と双璧をなすビル・エヴァンスの人気作品。1959年12月28日録音。

3. Israel
スコット・ラファロ、ポール・モチアンと残したもう1枚のスタジオ録音アルバム「Explorations」より。1961年のビルボードにてベスト・ピアノ・アルバムにも選ばれています。1961年2月2日録音。

4. Gloria's Step
「Waltz For Debby」と同じ日のライヴ録音アルバム「Sunday At The Village Vanguard」より。1961年6月25日ニューヨーク「ヴィレッジ・ヴァンガード」におけるライヴ録音。この日のライヴを全て収めたコンプリート盤と言うのもリリースされていますが、やはりキチンと編集された作品の方が聴きやすいと、個人的には思います。

5. Waltz For Debby
アルバム「New Jazz Conceptions」より。これがビル・エヴァンスのデビュー・アルバムであり、名曲<Waltz For Debby>の初出でもあります。初年度800枚しか売れなかったらしいです(笑)。1956年9月18日&27日録音。

6. Peace Piece
ビル・エヴァンスの2ndアルバム「Everybody Digs Bill Evans」より。ベースはサム・ジョーンズ、ドラムはフィリー・ジョー・ジョーンズとのトリオによる作品。聴いて分かる通り、マイルス・デイビスの「Kind Of Blue」に収められた<Flamenco Sketches>に非常に大きく影響しています。1958年12月15日録音。

7. Blue In Green
そして、同じ「Kind Of Blue」に収められた<Blue In Green>の作者ビル・エヴァンスのヴァージョンもご紹介、アルバム「Portrait In Jazz」より。録音は「Kind Of Blue」の方が1959年8月、こちらは同年12月なので4ヶ月ほどマイルスの方が早いですね。本当に美しい曲です。

8. Nirvana
アルバム「Nirvana」より。スコット・ラファロ亡き後、ベーシストにチャック・イスラエル、そしてこの作品ではフルートにハービー・マンを迎えてのアルバム。このタイミングで、ずいぶん意味深なタイトルですよね。未だショックから立ち直れていないのかな?と。1961年12月8日&1962年5月4日録音。

9. My Funny Valentine
昨年末亡くなったギタリスト、ジム・ホールとのデュオによるアルバム「Undercurrent」より。2人のインタープレイが実に素晴らしい。この時ジム・ホールが31歳、ビル・エヴァンスが32歳です。スゴイですね〜。1962年4月24日&5月14日録音。

10. Re: Person I Knew
アルバム「Moon Beams」より。夭折したスコット・ラファロに代わりベーシストにチャック・イスラエルを迎えての初のピアノ・トリオ・アルバム(前述の「Nirvana」はトリオではない)。4回スタジオに入って録音し、この次のアルバム「How My Heart Sings!」との2枚のアルバムをリリースしました。1962年5月〜6月録音。

11. How My Heart Sings
アルバム「How My Heart Sings!」より。内容は前述の通り。1962年5月〜6月録音。

12. When You Wish Upon A Star
アルバム「Interplay」より。ビル・エヴァンスにしては珍しいクインテット(5人編成)による録音。1962年7月〜8月録音。

13. Danny Boy
Verve Records移籍第一弾アルバム「Empathy」より。ベースにモンティ・バドウィッグ、ドラムにシェリー・マンを迎えたトリオ作品。こういったスタンダード曲の美しい解釈は絶品です。1962年8月14日録音。

14. Time Remembered
アルバム「Loose Blues」より。ズート・シムズ(tenor sax)、ジム・ホール(guitar)、ロン・カーター(bass)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(drums)と言う素晴らしいメンバーによる作品。本来はRiversideのために録音されたのに、Verve移籍も重なり1982年まで約20年もの間オクラ入りとなっていた作品。1962年8月録音。

15. I Loves You, Porgy
アルバム「The Solo Sessions, Vol. 2」より。「The Solo Sessions, Vol. 1」と共に録音後日の目を見ず、1992年にリリースされた作品(Vol.1は1989年リリース)。こんな素晴らしいピアノ・ソロ作品がずっとオクラ入りだったなんて!1963年1月10日録音。

16. 'Round Midnight
アルバム「Conversations with Myself」より。オーバーダビングを施した手法は論争を巻き起こしましたが、今ではまったく普通の話ですね。それより、セロニアス・モンクのこの曲を取り上げているのがちょっと意外でした。クラシック界の天才ピアニスト、グレン・グールドのCD 318を使用しているそうです。1963年2月&5月録音。

17. Isn't It Romantic
アルバム「At Shelly's Manne-Hole」より。1963年5月30-31日、ハリウッドにあるシェリーマンズ・ホールと言うクラブにおけるライヴ録音。非常にリラックスしたビル・エヴァンスを聴くことができます。

18. Pavane (Based On A Theme By Gabriel Faure)
アルバム「Bill Evans Trio with Symphony Orchestra」より。クラウス・オガーマンによるアレンジとオーケストラを迎えての録音。この組合せはとてもいいと思います。1965年10月&12月録音。

19. Beautiful Love
アルバム「Bill Evans At Town Hall」より。1966年2月21日録音。なくなった父に捧げた13分半のソロ・パフォーマンスが絶賛されていますが、Music Unlimitedでは配信されていないようでスミマセン。

20. Someday My Prince Will Come
アルバム「At The Montreux Jazz Festival」より。1968年6月15日、モントルー・ジャズ・フェスティバルにおけるライヴ録音。ベースにエディ・ゴメス、ドラムにジャック・ディジョネットを迎えたトリオが非常に素晴らしい組合せ。この時ビル・エヴァンスは未だ39歳です。プレイヤーとしては一番充実していたかもしれませんね。

21. Here's That Rainy Day
アルバム「Alone」より。1968年9月〜10月録音。このアルバムはグラミー賞も受賞しましたが本当に素晴らしいピアノ・ソロ作品です。

22. Some Other Time
アルバム「The Tony Bennett/Bill Evans Album」より。1975年6月録音。今も現役で活躍するトニー・ベネットは当時48歳、ビル・エヴァンス45歳と言う円熟の域に入りつつある2人による素晴らしいアルバム。ビル・エヴァンスの作品としてはあまり取り上げられることは少ないのですが、ジム・ホールとのデュオと並んで素晴らしい作品だと思います。

23. What Are You Doing The Rest Of Your Life?
アルバム「From Left To Right」より。1969年10月〜1970年5月録音。これは本当に賛否が分かれた作品です。あのビル・エヴァンスがFender Rhodes(電子ピアノ)を弾いたのですから!まぁでも、時を同じくしてマイルス・デイビスはエレキ・ギターやエレピ、オルガンを多用した「In A Silent Way」を録音していますから、電子楽器を取り入れたのはマイルスだけではなかったと言うことですね。でも今聴くとFender Rhodesの音はビル・エヴァンスのリリカルな演奏にはとても良く合っていますね。

24. I Do It For Your Love
アルバム「Affinity」より。世界で最も美しいハーモニカを奏でるトゥーツ・シールマンスを迎えてのアルバム。1978年10月〜11月録音。トゥーツとビル・エヴァンスのファンだったらマスト・アイテムですね。

25. B Minor Waltz (For Ellaine)
アルバム「You Must Believe in Spring」より。1977年8月録音。リリースされたのは1980年にビル・エヴァンスが亡くなった後のこと。亡き妻、Ellaineに捧げられた曲。

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